2025.01.12
防災屋手作りの便利グッズがある。
感知器の断線確認や電線の特定の為に導通確認する場面が多いことから、導通チェックを一人で出来る道具が使われている。それはブザーと電池とワニ口クリップを使用した簡単なもの。ブザーを鳴らす電源として電池を使い、ワニ口クリップ部分で切り離された回路とすることで、ワニ口クリップで短絡した電線間を当たると回路が成り立ってブザーが鳴るようにしている。これを使えば電線の導通確認をブザーが知らせてくれるので、一人で確認することが出来るというわけだ。
また、24VのLEDランプにワニ口クリップを取り付けただけのものを使用している人もいる。このワニ口クリップに24Vがかかればランプが点灯するので、例えば確認灯が無い感知器の発報確認を現地でしたい時に、総合盤等のL・Cにワニ口クリップを取付けてLEDランプを点灯させ、発報時の回路の電圧降下でランプが弱くなるのを発報のサインとして確認することも出来る。
今回は、ブザーとLEDランプの機能を兼ね備えたものを作ってみた。
トグルスイッチでブザーとLEDランプの切替えを出来る仕様とすることで、LEDランプ側にしておけばワニ口クリップが短絡した状態でもブザーが鳴らないようにした。これで腰バッグに収めていたブザーのワニ口クリップ同士が触れて急にブザーが鳴り出すなんてことはなくなる。電圧が来ている一次側の電線の特定にテスターに持ち替える必要もなくなる。プラスとマイナスが逆だとLEDランプが点灯しないので、極性の確認にもなる。意外と使えるかもしれないな。
ちなみに断線調査において、このブザーを上手く使えば断線箇所の特定にも一役買ってくれる。
私が経験した現場の話。感知器約30個の回路の断線調査。断線しているけど感知器は全て発報し、総合盤の終端器まで電圧が帰って来てないことから、帰りの青(L)・黄(C)で断線しているだろうと考え、まず分岐点の感知器を取り外してみた。そこには4芯が5本。そのうち1本には電圧が有り、抵抗値も確認が出来たことから、総合盤からの4芯だと確定。その他の4芯を全てブザーで当たってみることに。すると4本中3本で❝行って来い❞が成立していたが、1本は赤-青間はブザーが鳴るが透-黄間でブザーが鳴らない線があった。その1本が行く先には3個しか感知器がなかったので、その感知器を確認して黄色の圧着部分で折れてる電線を発見。わずか30分ほどの調査で改修することが出来た。
この❝行って来い❞とは、例えば赤(L)と透明(C)で電圧を送って、青(L)と黄(C)で行った先からまた戻ってくることを意味して、現場で良く使う言葉だ。赤(L)・透(C)で行って、青(L)・黄(C)で帰って来るのであれば、その赤と青は同じ線(L)だし、透と黄も同じ線(C)だと言える。と言うことは、4芯の赤-青間、透-黄間にそれぞれブザーを当てて鳴れば、❝行って来い❞が成立しているからその4芯の先では断線していないと判断出来るわけだ。この断線調査ではブザーのお陰ですぐに断線している線を特定することが出来た。
勿論、断線調査が毎回スムーズに行くとは限らないし、配線ルートが全く分からない場合も調査は難航するし、過去には切り分け調査で最後まで二択のハズレ側を引き続けるという運に見放された日もあった。でも、ちょっとした道具とその使い方によっては私たちの作業効率を劇的に上げてくれるだろう。